2013年1月29日火曜日

H25税制改正大綱~個人編

法人向けの改正はいずれも「減税」の方向での改正(延長)ですが、個人の場合は、一般の方向けは「減税」、富裕層向けでは「増税」と、明確に色合いが異なるようです。
また、上場株式の含み益対策や、贈与対策など、早めに手を打ったほうが良さそうな内容もありますので、ご注意ください。

【一般の方向けの主な内容】
1.住宅ローン特別控除の拡充 【減税】
 *住宅ローン減税については(消費税増税に合わせて)最大4百万円の減税(認定住宅は5百万円)と過去最大規模まで拡充されます。
2.上場株式の譲渡所得の課税が、現在の税率10%⇒20%へ【増税】
 *上場株式について課税が倍増します。含み益のがあるものについては、いったんH25年12月末までに利益を確定させるのも一案です。
3.上場株式の日本版ISA(少額投資非課税制度)を導入【減税】
 *上記、上場株式の増税に合わせて、最大で5百万円までの株式投資にかかる配当や売却益が非課税となります。
4.相続税の基礎控除額が40%減【増税】
 *配偶者と子供2人の場合、無税の枠が80百万円が48百万円へ縮小します。これで、相続税の対象者が倍増するかと思います。
5.相続税の小規模居住用宅地の特例 240平米→330平米に拡充【減税】
 *相続税の対象者の倍増に合わせて、居住用宅地については減額特例を拡充。330平米までの居住用の宅地は80%減で評価可能。(ただし、同居が条件)
6.相続時精算課税制度の拡充【減税】
 *贈与者を65歳以上⇒60歳以上へ緩和、受贈者に子だけでなく、孫を追加。
7.子、孫への贈与税率の緩和【減税】
 *例えば、年間10百万円の贈与の場合、従前は贈与税額2.3百万円⇒1.9百万円に。
8.教育資金の贈与について【減税】
 *1人あたり1500万円まで非課税となります。

【経営者、資産家の方向けの主な内容】
1.所得税の最高税率が40%→45%へ【増税】
 *これにより課税所得40百万円を超える所得については地方税を含めると実効税率55%に。
2.相続税率、贈与税率の最高税率が50%⇒55%へ【増税】
 *相続の場合、6億円超について、贈与の場合、年間30百万円超については50%⇒55%へ。
3.国際相続の対象拡大【増税】
 *日本国内の住所、及び日本国籍をいずれも有さない者が、日本国内に住所を有する者から、「国外財産」の相続/贈与を受けた場合も、相続税/贈与税の課税対象となります。
4.事業承継税制の要件緩和【減税】
 *雇用確保条件について、5年後に80%を5年平均で80%に変更、その他実務処理も簡便に。
5.少人数私募債の利息が総合課税へ【増税】
 *同族会社が発行した私募債の利息は20%源泉で課税完結となっていましたが、今後は、役員等が社債を引き受けた場合には総合課税(給与等と合算)で課税されることになります。伝統的な節税策が一つ封じられることになりました。

(上記は、あくまでも改正のイメージなので、適用時期や適用要件などについては十分にご確認ください。)